色々メモ

読んだ本のメモとか

『神々は繋がれてはいない』

#1699

ケン・リュウ短編傑作集6つめ。
後半に選ばれただけあって、挑戦的なテーマというか、変わった話も多かった。


特に記憶に残った、というか考えながら読んだのは『ビザンチン・エンパシー』。
二人の主人公が、それぞれの理想をもって難民問題に立ち向かう。

寄付金の運用にまつわる問題にブロックチェーン技術を使う、という現実でもありえそうなテーマ。
ただし、ストーリー展開同様に、現実世界でもこの方法は難しいだろうな。

 

社会性動物として性善説には賛成だけど、「善」という抽象的なものを人間が正しく評価できるとは思えない。
結局、「私はこんなに困っています」というアピールがうまい人が支援を受けられて、相対的に、より困っている人が無視される可能性がある。

だいぶ前にアイスバケツチャレンジがバズったときにも上がったテーマ。
「難病の○○ちゃんが海外で治療を受けるための募金」のように、目立ったもの勝ちというか。

もちろん、偏った支援だとしてもその支援先には確かに困っている人がいるので、活動自体に難癖付けるわけでは無いけど。
そこに集まった支援で、もっと多くの人を助けることもできたのではなかろうか。
現代のトロッコ問題。