色々メモ

読んだ本のメモとか

『共食いの博物誌』

#1728

タイトル通り、共食いに関することはこれ一冊で網羅的に知れる。

 

序盤は昆虫・魚類・そのほか動物から恐竜・原始人まで、さまざまな動物種に見られる共食いのパターンと、その進化上の利点についての考察。

おたまじゃくしの例とか、複数の個体が集めた栄養素を一個体に集約することで種としての生存率が上がると考えると、理にかなった戦略に思える。

 

共食いすることのメリットがある、というケースが十分に示されて抵抗がなくなったところで、後半はいよいよ人間の共食いについて。

人間の場合、動物にみられるようなメリットが得られるケースが現代ではほとんどないので、もちろんこの本が共食いを勧めるものではないけど、それにしても現代社会は共食いに関する拒絶反応が異常に高いこととその文化的理由。いわゆる「人食い人種」というレッテルが悪用された暗い歴史等。

 

共食いについて誰かと会話したくなる本。